軟属腫ウイルスによる感染症です。乳幼児からみられ、小児の皮膚によくみられる皮膚疾患です。

水いぼは良く見ると中心に凹みがあるのが特徴です。色は肌色か少し赤みがある場合もあります。大きさはとても小さいもので点状にぷつぷつが出来てきます。大きい場合は小豆くらいまでになります。手足だけでなく、顔や陰部など全身どこにでもできます。

ぷつぷつの中には軟属腫小体と呼ばれる白っぽい塊が入っています。これはウイルスが感染した細胞の塊で、これに接触することで次々に水いぼが広がります。感染力が強く、幼稚園や保育園、小学校やスイミングでうつることが多くみられます。入浴時など兄弟間で感染することもあります。移ってから水いぼが出るまでの潜伏期間は14日から50日と幅があり、一度治ったと思っても、また出てくることがあります。水いぼを引っ掻いてしまうことで水いぼが増えたり、引っ掻いた傷からとびひになることもあります。放置しても自然に治る傾向がありますが、かなり時間がかかります。

医療機関によっては、水いぼは自然に治る傾向があり、取ってもお子さんが痛い思いをするし、取った跡が残ることもあるので、水いぼをとらず様子を見る場合もあります。その一方で、取らないとどんどん数が増えて、プールに入れなかったり、水いぼを掻き壊してとびひになり、重症化してしまうこともあります。

当院では取る場合は麻酔(痛み止め)のシールを水いぼに貼って、痛みを少なくして取ることもお勧めしています。ご両親の希望や、取る場合と取らない場合のメリット、デメリットを説明させて頂いて、よく話し合って治療方針を決めさせていただきます。